脳で物をつかむ
−目と手からの情報統合−
(株)ATR人間情報通信研究所第三研究室 宇野 洋二
私たちは、コーヒーカップを見たとき、簡単にそれをつかんで持ち上げることができます。これは、脳がつかむことまで考えてカップを認識しているからです。ヒトの把持運動において、視覚系と運動系とが密接に関わっていることは、しばしば指摘されてきましたが、その具体的な仕組みは明らかにされていません。私たちは、対象物の視覚情報と手の形に関する情報とを統合する神経回路モデルを初めて考案しました。
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