TR-O-0072 :1994.3.31

竹内和則,藤井智史,松井渉

光電波通信研究所における UNIXを用いた計算機の環境とその運用

Abstract:本テクニカルレポートは、Sun WorkStation上でMule 1.1及びLaTeXを用いて作成された。この編集組み版 systemはMacintosh上のPageMakerや日本語Word Processorのように画面上での優れたGUIは与えないが自由度や、一旦決定したスタイルの移植性は圧倒的に高い。また基本的にFree softwareである。 光電波でもLaTeXやTeXのuserは多く、いくつもの論文やレポートがTeXを介して作成されている。また、 多くの海外や国内の学会でTeXformatの原稿をEmailで受け付けることが増えてきた。 また、本文中の図面はidraw, tgifを用いて作成されている。これらはTeX同様に広くWorkStationで用いられ OHP(Over Head Projector) sheetの作成や論文中の図版作成に用いられている。 Workstation上で上記のTeXや描画softwareを良好に動作させるにはいくつものsystem上の条件が揃うこと が必要であり、簡単とは言えない。しかし、一旦service inするとその利点はFortran77やCの出力結果をそのま ま貼り付けられることや、OHP作成用に使用していたidraw等の図表をそのまま論文に用いる図面に電子的に使用 出来る、Emailの内容をそのまま論文にcopyしたりTeX原稿をそのままEmailに貼り付ける等が可能等枚挙にい とまがない。これはLaTeXが基本的にplain textとeps(encapalated postscript)に限っているためにunixとの親和 性が高いため得られる利点である。 本レポートは、単に優れたuser interfaceとしてのXwindowを有するunix machineとしてのWorkStationではなく、Freesoftwareを多く導入することにより「優れた文房具」としての機能も果たすWorkStationを光電波に実現し、WorkStationから一歩も動く事なくシミュレーションや実験結果の整理とグラフ作成を行なえ、それらをそのまま用いて論文作成までを可能にする環境を紹介する。加えてそれらを実現する際に必要な知識の内、光電波固有の問題で、一般の書籍雑誌にも書き下だせないような子細な情報までを記載することにより光電波の研究補助の助けになることを目的としている。