TR-M-0038 :1998.3.31

藤田邦彦, 西本一志, 角康之, 國藤進, 間瀬健二

議論の時間的構造と意味的構造の可視化

Abstract:本研究では,電子会議環境における議論構造の可視化手法を提案し,プロトタイプシステムを実装した.提案手法は,議論内容の変遷や全体構造の把握を容易にするための発言間の時間的・因果的な関係の可視化と,各意見間の意味的な関係の可視化を両立させるものである.時間的・因果的な関係は,各発言をノードとし,関係のある発言間をリンクで結んだ木構造で表現される. 意味的な関係は,スプリングモデルを用いて内容の遠近に応じてマッピングされる.両者の関係は3次元空間内においてシームレスな融合を果たしており,ユーザは,両者の関係間の行き来を思考の連続性を保ちつつ行うことができる.