TR-I-0062 :1988.12

上田良寛

対話文翻訳における英文生成システムの検討

Abstract:英文生成に用いる文法・辞書を、英文解析のそれと共有させる双方向性のある生 成システムを実現する方法について述べている。 このシステムは素性構造を入力 とし、メカニズムとしてユニフィケーションを採用している。双方向システム は、 コントロールを明示的にしなければならない木構造書き換えシステムと比 較して、文法・辞書の開発が容易になる、解析文法の不備をみつける検証ツールとして 利用可能であるなどの利点がある。また意図伝達方式との整合性もよい。 書き換え規則の選択のために、適用される素性構造を指定することができるように し、効率の向上を目指している。 いくつかの英語文法を作成し、比較実験を行った。さらに、日本語生成実験も行っ た。 これから得られた結果をもとに、効率の向上や文法の強化のために行わねばな らない課題を考察した。