TR-SLT-0083 :2004.09.10

中塚裕之, 竹澤寿幸

TOEICスコアを利用した翻訳能力評価実験

Abstract:複数のデータセットに対して日英方向の翻訳評価法が英日方向に応用できることを確かめ る。特に、MAD3とMAD4という特徴の異なる2つのデータを比べることで、話者への「簡 潔に話せ」といった教示が機械翻訳の性能を高めることを確認する。翻訳一対比較法の自 動化手法は、翻訳自動評価法(DPベース自動評価法、BLEU)を用いて、システムの翻訳 能力をTest of English for International Communication(TOEIC)のスコアとして換算 できる評価法であり、あまりコストをかけずに、翻訳一対比較法と非常に近い評価結果を 得られるという優れた長所を持つ。本稿では、はじめにTOEIC_MAD3/4_EJ/JEデータに ついて説明し、その解析結果を報告する。次に、TOEIC_MAD3/4_EJ/JEデータとリファ レンス(複数の正解訳)を用いて翻訳一対比較法の自動化手法により日英・英日双方向の 翻訳システムに対する評価実験の結果を報告する。さらに、今回用いたMAD3とMAD4 の差について検討、考察する。