TR-SLT-0051 :2003.09.19

松吉俊,竹澤寿幸

英日方向の音声翻訳能力評価実験

Abstract:日英方向の翻訳評価法が英日方向にも応用できる見込みがあるということを示す。現在、 日英方向の翻訳評価法としては様々な手法が提案されているが、英日方向の定量的でわか りやすい翻訳評価法は存在しなかった。そこで、日英方向の翻訳評価法である、翻訳一対 比較法の自動化手法を英日方向の翻訳評価に応用する実験を行った。翻訳一対比較法の自 動化手法は、翻訳自動評価法(DPベース自動評価法、BLEU)を用いて、システムの翻訳 能力をTest of English for International Communication(TOEIC)のスコアとして換算する ことができる翻訳評価法であり、あまりコストをかけずに、翻訳一対比較法と非常に近い 評価結果を得ることができるという優れた長所を持つ。本稿では、はじめに、 TOEIC_MAD_EJデータについて説明し、その解析結果を報告する。次に、 TOEIC_MAD_EJデータとリファレンス(複数の正解翻訳)を用いて翻訳一対比較法の自動 化手法を英日方向に応用する方法について述べ、応用手法による、TDMTのMAD1 versionの評価実験の結果を報告する。