関口高志
広帯域信号に対応した
ビームスペース形CMAアダプティブアレー
Abstract:広帯域信号に対応した2種類のビームスペース形構成のCMAアダプティブアレーを提案
する。その1つは、従来の狭帯域信号を対象とするマルチビームフォーマの後に、周波数特性を補正するように荷重係数を適応的に制御するtapped delay line構成の“FIR形フィルタ”をおいたものである。もう1つは、マルチビームフォーマそのものが広帯域信号を通過できるようにし、その後に適応的に制御する荷重をおいたものである。後者の構成では、
広帯域信号を対象としたエレメントスペース構成のアダプティブアレーに比べて制御すべき荷重の数は著しく少ない。計算機シミュレーションにより、エレメントスペース構成に比べて干渉波抑圧能力も遜色なく、特に後者の構成は収束が非常に速いことを示す。