TR-O-0083 :1995.3.31

馬場清一

ビーム伝搬法による 分布屈折率型光導波路の解析

Abstract:ATR光電波通信研究所では、腕時計型移動体通信器(リストフォン)の実現に向けて、モノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)の研究が進められてきた。その研究成果は、線路一体型FETや多層課MMIC技術として広く知られ、本分野における業績は大きい。一方で、このような超小型移動端末の存在を可能とする通信ネットワークとして、光とミリ波伝送を融合した、光ファイバミリ波サブキャリア通信の研究を進めてきた。こうした、新しい通信ネットワークの概念を浸透させ、発展させるには、必要とされる機能をハードウェア化することが重要だと考える。こうした観点から、光マイクロ波融合なる集積回路の概念を導入する。既に報告者らは、MMIC技術をベースとした光マイクロ波集積回路(MMICに光検出機能を付与するO/Eトランスデューサ)や、ミリ波信号処理回路(E/Eシグナルプロセッサ)を実現している。光ファイバミリ波サブキャリア通信ステムには、E/OトランスデューサやO/Oシグナルプロセッサ等のハードウェア化も必要と考えられる。これらは光集積回路技術をベースとするものである。ここでは、光集積回路において基本的な受動回路機能である光導波路について、その伝搬特性解析手法を述べる。