TR-O-0064 :1994.3.31

松井渉

室内における多重波伝搬特性の研究

Abstract:移動体通信の品質確保において、最大の障害となるのは多重波によるフェージングである。特に、高速のデジタル通信においては、信号速度に比べて大きな遅延時間差を持つ多重波による周波数選択性フェージングの克服が重要である。ATR光電波通信研究所では、腕時計型移動体通信機に象徴されるような将来の移動体通信の実現に向け、上記のような干渉除去技術の研究をおこなってきた。報告者は、その一環として、室内における多重波伝搬の特性や、それと通信品質との関係を明かにするとともに、あわせて多重波干渉を除去する技術の研究をおこなった。