TR-O-0029 :1990.2.28.

瀬戸弘之

GaAs表面・界面の制御

Abstract:GaAs表面の酸化過程の面方位依存性およびSi極薄膜によるパシベーション効果について調べた。化学エッチング後のGaAs基板表面の純水中における酸化過程では、形成される酸化物の量に(100)>(111)Aという面方位による差がみられ、表面状態を反映した結果が得られた。また、大気中で非常に不安定なGaAs表面に極めて薄いSi保護膜を形成することにより、表面酸化が大幅に抑えられることが確かめられた。この系の熱的安定性を実験により調べ、ミクロな構造モデルについて検討を行った結果、Siのごく表面付近にAsが存在している可能性の高いことが分かった。また、MISダイオードを形成するために、光CVD法によるSiNx膜の作成を行い、電気的特性についても調べた。