TR-M-0004 :1996.2.23

大林俊幸,角康之

WWW上でのグループ発想支援システムの構築

- ネットワーク上の仮想世界におけるコミュニケーション支援を目指して -

Abstract:最近、WWW(World Wide Web)などのインターネット上の情報サービスが急速に広まり、URLさえ知っていれば、世界中のあらゆる場所の情報にアクセスすることができる。また、静的な情報表示だけではなく、java言語、CGI(Common Gateway Interface)を用いた動的な情報表示を行うページも増えてきている。これらのことを、発想支援、CSCW(Computer Supported Cooperative Works)、グループウェアなどの研究分野に応用できないかと考えた。 個人および、グループ内の思考活動を支援するシステムとして、すでにCAT1(Computer-Aided Thinking, version 1)[1]、CSS(Communication Support System)[2,3,4]が開発されている。このシステムは、テキストオプジェクトと呼ばれる仮想的なカードとしてデータを扱っている。これは、オプジェクトとそれに対するテキスト、キーワードとその重みから構成されている。しかし、これらに与えられる情報は、個人が書き残したメモの集まりであったり、グループディスカッションの記録であったりと、閉じたものとなっている。 今回は、閉じた情報だけではなく、多くの人たちの意見も取り入れることのできるシステムを考えた。 その方法の1つとして、WWW上で発想支援システムの試作を行った。