TR-IT-0069 :1994.9

友清睦子

対話行為ラベルとその自動付与

Abstract:「語用論的分析に基づく自然発話の長文分割」(TR-IT-0019)において,自然発話を解析するにあたって,一発話を分割し新しい発話単位を仮想的に作り,その発話単位にディスコースラベルを自動的に付し,各発話間の関係を表現することを提案した。 この発話の分割とラベルの自動付与の実験は,約86%の成功率を示したが,ラベルが多言語に適応できるものであるかどうか,自動付与のメカニズムが適当であるかどうかなど再考の余地があるものであった。したがって今回,発話意図の観点から新しくラベルのセット(対話行為ラベルCA)を作成し,自動付与実験をおこなった。 本報告書は,そのCAのセットの簡単な説明と自動付与にともなう曖昧性の問題を検討をするものである。 日英CAのセットに関しては,A Bilingual Set of Communicative Act Labels for Spontaneous Dialogues (M.Seligman, L.Fais & M.Tomokiyo) をあわせて参照されたい。

Keywords: Communicative Act(CA), DL, IFT, ディスコース, ディスコースラベル, 伝達行為発話の力, 発話行為, 談話