Kozo OI, Eiichiro SUMITA, Hitoshi IIDA
Example-Based Machine Translation on
a Massively Parallel Associative Processor, IXM2
Abstract:用例主導型機械翻訳(EBMT:Example-Based Machine Translation)では、入力
に類似した用例(原文と訳文の対)を検索しそれを利用して翻訳を行なう。全用例と
入力との距離を計算するため、用例数の増大に伴って翻訳処理時間が増大するという
問題がある。そこで、EBMTの高速化を実現するために、EBMTの処理全体の中
で最も処理時間がかかる用例検索処理を、超並列連想プロセッサIXM2を使って実現
した。本稿では、IXM2上での超並列化手法について述べる。
IXM2に搭載されている連想メモリは、データに対する検索・書き込みなどが並
列に行なえるため、EBMTの用例データを連想メモリに格納することにより、EBMTの
用例検索処理の超並列化が可能となる。実験の結果、IXM2を使ったEBMTの用例
検索処理は、逐次計算機SPARCstation2に比べ約12倍高速化できた。これにより
自動翻訳電話に必須なリアルタイム処理を実現する見通しを得た。