TR-I-0181 :1990.8

井ノ上直己

中間概念を定義した知識ベース作成手順

Abstract:機械翻訳処理には、人間の持っているさまざまな知識を定義した知識 ベースが必要になる。とりわけ、単語の持つ概念およびその概念間の関係(格関 係、上位-下位関係等)を明らかにする必要がある。しかし、単語の持つ概念をい かに捉えるか、あるいはそれらの概念をいかに分類して整理するか、つまり、 意味カテゴリ(意味素性あるいはシソーラス)の作成および単語の持つ概念に意味 カテゴリをいかに付与するかに関する手順は今まで明らかにされていない。そ のため、本報告では原言語と目的言語の中間概念を用いた知識ベースを組織的に 作成する手順を示す。なお、この手順では事前に原言語と目的言語間の対応が取 られている必要があるが、この対応関係はATR対話データベース(ADD)に付与さ れている日英対応情報から抽出している。