TR-I-0076 :1989.3

平田好充,川端豪,花沢利行

HMM-LR法を用いた文節認識における継続時間長制御パラメータ変換法の検討

Abstract:HMM-LR法による文節認識システムにおいて、音韻モデルの学習時と認識時の発話速度の違いに対応するために、音韻モデルの継続時間長パラメータを補正する方法を検討した。音韻モデルの学習は5240単語中の音韻を用いて行い、学習時と発話速度の異なる連続音声(文節)を認識の対象としてHMM-LR法による認識実験を行った。まず継続時間長パラメータを補正せずに実験を行い、認識誤りの傾向を調べた。次いで、①学習データ(単語)と評価データ(文節)の平均モーラ長の比から単純に線形補正した場合、②平均モーラ長の比から求めた折れ線関数で補正した場合、③音韻モデル毎の継続時間の仲縮率を用いた場合、について認識実験を行い各補正方法の比較・検討を行った。 なお本報告書は、豊橋技術科学大学情報工学課程4年次平田好充が平成元年1月9日~2月28日の期間に ATR自動翻訳電話研究所において行った研究を、実務訓練報告書としてまとめたものである。