TR-H-0169 :1995.10.9

山本泰宜,河原英紀

音環境による発声および行動の変化計測に関する基礎検討

Abstract:これまでの変換聴覚フィードバックの研究によって発声が聴覚からの情報によって変化することを実証してきた。本実習テーマは、このような相互作用が、音量や音場のようなより広範な人間行動の指標に対しても測定可能であるかを確認するための予備実験としてのデータ収集、および測定手法の確立を目的とする。具体的には、まず音場における外部音原からの聴覚情報による影響測定の基礎データとして実験機器の音響特性と音場での特性データの収集を行なった。次いで、基準条件としてピッチを対象とした変換聴覚フィードバックの基礎データを収集した。最後に同一の被験者に対して音量を対象として変換聴覚フィードバック実験を遂行し、音声パラメタ間の相互作用の解析を行なった。本資料では、これらの基礎データを紹介し、具体的な測定条件や今後の課題について述べる。なお、本研究は山本の学外実習として1995年9月4日から9月29日の期間に行われたものである。