TR-C-0128 :1996.2.29

田倉昭

通信サービス仕様に関する 要求理解とソフトウェアヘの変換に関する研究

Abstract:ソフトウェア自動作成は信頼性のあるソフトウェアを効率的に開発する有望な方法である.本研究は,通信サービスを対象として,形式的に記述された要求仕様から通信ソフトウェアを自動作成することを目標としている.通信ソフトウェアは複雑で大規模なソフトウェアの一つである.通信サービスを提供する通信システムに対しては,サービスの追加が頻繁に行われる.このため,通信ソフトウェア開発の効率化が切望されている.また,通信サービスは今まではすべてのユーザに等しく提供されてきた.今後は,個々のユーザ毎に個別のサービスを提供する時代に移りつつある.このため,ユーザ自身が自分でサービスを開発することが可能となる通信ネットワークのオープン化が進められつつある.このような状況において,通信ネットワークや通信ソフトウェアの詳細を知らないユーザでも,新たな通信サービスが開発できるような技術が必要である.本論分では,形式的に記述されたサービス仕様からソフトウェアの自動作成を可能にすることで効率的な通信ソフトウェア開発を実現することを目指す.