TR-C-0113 :1995.3.20

西村憲吾,田中弘美,吉田和憲,大谷淳

安定姿勢における形状対称性を用いた能動的3次元形状推定

Abstract:本論文では、能動視覚システムを用いて物体形状再構成のために必要な複数視点からの シルエット像を自動的に獲得し、それらの像より未知物体の3次元形状を自動的に再構成する手法を提案する。 本手法では、対象となる物体を人工物に限定することにより、人工物の多くに見られる重力の下での安定姿勢に着目し、物体の面対称性を仮定する。その仮定を用いて、まず画像上の物体のシルエットから重心を求め、それを通る対称軸を推定する。そして、推定された対称軸と画像を獲得した視線方向とから対象となる物体の対称面を求めて、それより次に観測する視点を決定する。以上のプロセスを再帰的に実行し、対称軸推定時に得られたシルエットから物体形状の再構成をオクトツリー表現を用いて行なう。本手法によって3次元物体形状の観測・推定を効率的・能動的に行なえることを示している。