(1)システムの内部構成によらず外側から認識できる動作が同じである時、まず内部構成に依存しない記述で規定したい。(交換機は様々なアーキテクチャがあるが、外側から見た機能は全て同じ場合が多い。)
(2)外側からの記述の段階で、サービス複合時の場合の動作も含め、形式的に動作を規定したい。
(3)外側から記述された動作の段階で、サービス毎の論理的な衝突を検出し、サービスが組み合わされた状況に対する動作設計の支援をしたい。
(4)内部構造に依存しない動作規定を行なった後、計算機支援を受けながら、内部構成に依存したものに詳細化したい。
STR記述手法では、ネットワーク内部の構造をブラックボックスとするため、対象とする通信システムを次のように捉えている。 「通信システム内には、不特定多数個の端末制御プロセスが存在する。これらの端末制御プロセスは、全てが同一の機能を有している。端末プロセス以外のプロセスは存在しない。」 STR記述は、1つのイベントが生起した際に影響を受ける範囲を指定し、その範囲に含まれる端末制御プロセスの全ての動作を記述する手法である。