TR-C-0066 :1991.8.1

増田茂則

通信ソフトウェアの自動作成実験

Abstract:本報告は、筆者が平成3年7月8日から8月2日までの学外実習の検討結果をまとめたものである。 ATR通信システム研究所では、通信サービスの動作を記述する手法として、STR(State Transition Rule) 記述を開発し、サービス間の矛盾の検出、標準仕様記述言語SDL(Functional Specification and Description Language)への変換、詳細な仕様記述開発のための詳細化設計支援手法などの研究を進めている。 本実習では、この研究の過程で生成されるSDL記述を、UNIX上で疑似的に実行するシステムの構築を目標とした。 利用することのできるツールとしては、UNIX上で、SDLをCに変換するKINDRAと呼ばれるシステム が存在する。しかし、UNIX上で実行可能なCプログラムを得るためには、疑似実行システムが如何に動作するかを設計し、この目的システムに合わせたCプログラムを生成しなくてはならない。 以下では、本実習で前提としている電話交換システムのソフトウエア構成と与えられたSDL記述の概要を述べた後、UNIX上の疑似実行システム、UNIX上の疑似実行システムで走行可能なCプログラムを生成するための条件、今後の課題などについて述べる。