TR-C-0063 :1991.2.28

中村雄一,石淵耕一,竹村治雄

ステレオ画像を用いた 指先位置の実時間計測

Abstract:臨場感豊かな通信の実現のための研究例として,仮想空間を用いる研究が盛んである.仮想空間は両眼立体視表示,広視野表示などの表示技術を駆使し,コンピュータグラフィックスを用いて実時間で生成され遠隔地の人々を合成表示することで,あたかも同一の空間に存在しているような感覚で会話,会議を行なうことを可能にする.このような仮想空間内で,作業を行なうための技術課題としてマン・マシン・インタフェース技術の確立があげられる. 現時点で仮想空間内での作業を行なうためのマン・マシン・インターフェース として磁気センサで手の位置を計測し光ファイバーセンサを用いて指の曲がりぐあいを検出するデータグローブが使われている.しかし実際の会議等においてグローブを装着するのは不自然であり,より現実感をだすためにも非接触で手の情報を得ることが望まれる.それにはカメラを用いて手画像を取り込み,その画像から手の情報を得る方法が考えられる.そこで今回の実務訓練ではステレオ画像を用いて実時間で指先の空間位置計測について検討した.