TR-C-0041 :1990.2.6

島健一,佐藤隆,林潔

通信ソフトウェア設計支援システム

Abstract:本報告では、通信ソフトウェアの設計過程(主に概要設計)における意志決定の知的な支援を行い、設計自動化に向けた上流工程での研究を進める上で重要となる試作ツールの概要についてのべる。 ソフトウェアの設計はきわめて知的な作業であり、高度な判断が要求される。たとえば、通信ソフトウェアの設計 では、多数のプロセス間の相互作用を効率よく管理する必要がある。しかし、実際の設計にあたっては、それ以外 にも、リアルタイム制御や多種多様なリソース管理(ネットワーク、トラフィック)、高信頼性、高度な障害処理、セキュリティ管理を満たすソフトウェアを設計しなければならない。その際、通信手段、プロトコル制御方式、信号・データ変換手順、など決定すべき項目が多く、その決定過程の支援は重要である。これらをカードシステムをべーすに開発した。 ここでは、通信ソフトウエアを開発する上で必要な、SDL, Sequence chartの機能概要について述べ、それらを利用した設計判断履歴を用いたシステムの操作を示す。 また、これらの基盤となるカードシステムの機能も合わせて述べる。