TR-C-0033 :1990

栄藤稔,伴野明,小林幸雄

スケールスペース解析と輪郭線の規則性による 輪郭像のセグメンテーション手法

Abstract:この報告では手画像認識の基礎となる輪郭線解析の手法について述べる。これは認 識対象はシリンダーとよばれる円錐体モデルであるとし、輪郭像のなかからこのシリ ンダーの投影軸を探索するための手法である。輪郭像をその輪郭線曲率についてス ケールスペースに展開し、最上位のスケールから曲率の正の極大点、負の極小点を 分割の候補としながら、その分割点区間が円弧近似の基準を満たしているかどうかを チェックしながら逐次再帰的に区間を分割していく。この方法は"曲率が負の極小 点で図形の分節が生じる"、"線を直線、円弧などに規則的に近似して知覚する"な どの視覚特性に一致するものである。