TR-AC-0045 :2000.4.19

滝沢航一郎,新上和正

動的過程のQoS分析

Abstract:後間もなくでニ一世紀を迎える日本では、様々な分野において自転車、車等の交通手段やテレビ、冷蔵庫、 固定電話等の家電製品を始めとする物理的またはインフラ的なモノがある程度以上整いました。 そのような状況下ではモノによって人々が左右されなくなってきています。 では彼らは何に左右されているのかというと実は何にも左右されないという傾向が強くなってきました。 逆に彼らの「趣向」がモノの市場を左右する時代になった、と表現してもいいかもしれません。 このことは例えば日本において固定電話の台数がPHSや携帯電話等の移動電話のそれを上回っ た事実や、その移動電話の利用方法においても通話形態よりもEメール等の文字メッセージの 送信形態のほうが金額換算で上回っている事実からも分ります。 昔は仕事や日常生活における必要性に従い固定電話を購入したけれども、今は「他人とコミュニケーションが とれるから」とか「デザインが可愛いから」といった理由で携帯電話やその他のコミニュケーション機器を購入 するようになりました。 インターネットという新たなメディアが人々の間に急激に普及してくにつれ、モノを作り出す (デザインする)過程において人々のモノに対する「趣向」を注意深く考察して把握していくする ことが重要になってきました。 デザインする人つまりデザイナーは多種多様な分野において存在します。 「モノに対するデザインコンセプトを明確にしてから、そのコンセプトを具体化する方法を考案して 最終的にそのコンセプトが消費者に受け入れられたかを売り上げという手段等で検証する」ヒトは皆 デザイナーと言えます。 ある時は洋服のデザイナーであり情報システムのデザイナーであり商品企画のデザイナーであり イベント企画のデザイナーであったりします。 ここでは、モノの動きと人側の感じ方の対応関係、より広く言えば、一見異種と思える動き(人やモノ) の対応関係を構成するすることを目的とする。