TR-AC-0015 :1998.3.2

原田良雄,篠原直嗣

プロダクションシステム高速化の検討

Abstract:プロダクションシステムはエキスパートシステムにおける基本的アーキテクチャとして多用されている。 構成としてProduction Memory(PM)、Working Memory(WM)、Interpreterの3つからなる。完全な競合集合を求める最も単純な方法は、それぞれの認知・実行サイクルにおいて、すべての条件要素とすべてのWM要素 との間でパターンマッチを行なうことである。しかしこの方法はパターンマッチ処理だけのために全実行時間の大部分を費やすため、 推論効率は極めて悪い。この問題を解決するために、これまでに多くの研究が行なわれてきた。それらの研究は大きく3つに分類 できる。

1. 無駄なパターンマッチの削減による高速化

2. コンパイラによる高速化

3. 並列処理による高速化

本報告では上記1のアプローチによる高速化について調査、検討を行なう。