TR-A-0106 :1990.10.31

佐藤隆夫

運動視と両眼立体視の相互関係 - 運動視、立体視の成立と両眼入力画像の時間関係 -

Abstract:空間的にずれのあるパターンが継時的に入力されれば運動知覚が生じ,また両眼に 同時に入力されば奥行知覚が生じる.第1パターンが片方の眼にまず提示され,次い で第2パターンが他方の眼に提示された時(両眼分離・継時提示)どの様な知覚が生 じるのだろうか.このテクニカル・レポートでは、この疑問に答えるために行なった いくつかの実験の結果を紹介する.また,こうした素朴な疑問に答えると共に,両眼 分離・継時刺激法が近距離・遠距離の2つの運動検出メカニズムを切り分ける手段に なり得るかどうかに関する理論的な検討も行なった.