耳を使って話す
−40年来の懸案にブレークスルー−




(株)ATR人間情報通信研究所 第一研究室 河原 英紀



声を用いたコミュニケーションの場面では、私たちは話し手であるのと同時に聞き手でもあります。自分の声がどのように聞こえているかを常に監視し状況に応じて話し方を調整することで、なめらかな会話が可能になると考えられています。しかし、その具体的な働きはこれまで明らかではありませんでした。私たちは、変換聴覚フィードバックと呼ぶ新しい実験方法を開発することにより、発声時に聴覚が果たす役割を初めて定量的に明らかにしました。

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